この記事を書いているスタッフ・山本コウは、まんだらけに勤める前は本屋に勤めていました。いわゆる書店員というものです。
約8年勤めて、文芸や人文の担当からコミック・雑誌担当、売り場担当から店長、1,000坪を超える大型書店から100坪程度の町の本屋まで、様々に経験を重ねてきました。
表も裏も知り尽くして......なんてほどではないですが、他の本好きの人よりかは本屋の事情というものに通じていると思います。
そうなると、やはり本屋を舞台にした漫画、というものが気になります。
最近では「ガイコツ書店員本田さん」(メディアファクトリー:本田)が出色でした。
大型書店(間違いない)のコミック担当の本田さんの視点で描く書店員悲喜こもごも。外国人ネタが多いのが「あぁ、時代の流れだなぁ」って感じますね。最近、本当に海外のお客様が多くなってきています。
それにしても、書店員しながら漫画描く、っていうのが本当にスゴい。
作中でも書かれていますが、書店員、激務です。何が激務って毎日の物量です。新刊洪水です。
この物量、多分、漫画的誇張表現ではない。
本屋の利点・欠点を、自分は本屋勤め希望の人に次のように説明しています。
利点:本の情報を早く広く入手できる。社割がある(ただし、会社による)。
欠点:読む時間がなくなる。
そんな本の山に埋もれながらも、実状を漫画にしているのですから、尊敬します。
もうひとつ、本屋の裏事情を垣間見れる漫画を紹介したいと思います。
「暴れん坊本屋さん 完全版」(新書館:久世番子)です。
地方のチェーン書店に勤める番子さんが本屋の仕事のアレコレを面白おかしく解説してくれます。
本屋の裏事情もかなりつっこんで描かれています。
そしてやっぱり物量との戦い。
本の探求のやり取りなどは、傍から見ると面白いんですよね。題名がはっきりしない本を、数少ないヒントから当てたときはテンション上がります。
最近ではスマホが普及してお問い合わせの対応も随分と助かっています。「暴れん坊本屋さん」が出た10数年前だと、メモどころか記憶も朧な探し物が沢山ありました。
ぶっちゃけすぎ。
他にも、注文した本が来ない事情だとか、書店での帯の扱いだとか、雑誌の付録の話だとか。かゆいところに手の届く書店員あるある。
書店に行ったときの疑問などの答えも見つかるかもしれません。
ちなみに「完全版」では書店員向け情報誌(一般販売はない)に載っていた「本販通信」と、新書館の注文書(!)に載ってた「暴れん坊営業さん」も収録されています。
知ってるようで知らない書店の裏側を覗ける作品の紹介でした。
これらの本を読むと、多分、こう思うでしょう。
楽しいよ。
(文責:うめだ店 山本コウ)
今回紹介の本は以下のページから購入できます。
グランドカオス 山本
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