世には知られていない麻雀漫画が山ほどあります。
古い麻雀劇画雑誌を整理していたら、 「構想10年"カミソリ"灘麻太郎プロが放つ 必殺の大河伝奇ロマン!!」 と派手な文字が躍っている漫画雑誌を発見しました 。
お、これは面白そうじゃないか??
タイトルは 「噫!麻雀創世鬼」
掲載は「ギャンブル劇画」。1979年の雑誌です。
でも、待てよ......この雑誌、この号で休刊じゃなかったっけ?
案の定、ページの柱に 「『ギャンブル劇画』休刊のため「麻雀創生鬼」は次回から『劇画ザ・タウン』に引き続き連載します。ご愛読下さい。」 とあります(誤字原文ママ)。
10年構想の大作の連載第一回を、休刊号にぶっこんでくる編集部、なかなかのやり手である。
しかも...... 引き継がれたはずの『劇画ザ・タウン』見ても、どこにも載っていない。
え? そんな......構想10年の、しかも、必殺の大河伝奇ロマンが? ちょっとヒドくない??
たしかに、このタイトルでgoogle検索かけても全然ヒットしないんですよね。自分も知りませんでした。
......なかったことにされた!? (※ただ『劇画タウン』創刊号が無く、画像は創刊2号のもの。創刊号に載って、全2話の可能性も......ある? 情報求む、です)
さて、そんな「噫!麻雀創世鬼」ですが、どんな話なのでしょう?
表紙の目立つところに煽り文があるだけあって、巻頭カラーで始まります。
なんと秦の始皇帝の時代から始まるようです。たしかに壮大な歴史ロマンです。
"怨みをのんで死んでいった男、陳麗! 今、時空を越えて彼の魂はよみがえった!!"
なるほど、どうやら右側の男が怨みを持って死んだ陳麗という男で、左の現代人が主人公だな。女性が描かれているということは悲恋か何かだろう。
なかなか情報の詰まったいい見開きじゃないですか。
物語は、中華統一を果たして始皇帝が、暇を持て余しているところから始まります。
そして連れてこられた陳麗が紹介する遊びは......分かってますよ、麻雀劇画ですからね、麻雀ですよ、麻雀。
「おそれながら説明を申し上げまするには ここに百三十六体の美女の体が必要でございます」
!?
予想の斜め上の要求をしてきましたよ、この男。
そして万里の長城に並べられる美女たち。壮観である。
ん?
何かに気づく陳麗。
「名はなんと申す」 「麻雀と申します」
!?
陳麗、納得。
読者は、??。
そして始まる人間麻雀。
始皇帝は人間麻雀にハマってしまい、毎日行われる。
そして美女たちの......いや、麻雀のために心を痛める陳麗。
......って、考案者あなたですから!
権力者に取り入らんと非道な遊びを考案したけれど、良心の呵責に耐えかねた陳麗、ひとつの妙案を思いつきます。
「そうだ、彼女たちになにか変わるものを考案すれば」
その結果......
爆誕する卓上遊戯「麻雀」。
以上が「麻雀」が誕生した経緯でした。
そうかぁ「麻雀」って女の人の名前だったのか!
しかし、陳麗、これでめでたしめでたしかと思いきや、この「麻雀」が大流行りしてしまい、亡国の遊戯とされ、考案者の陳麗、命を狙われることになります(自業自得である)。
そして、時は飛び、舞台は現代へ。
は!? この胸のオオトリのアザはいったい(棒読み)
唐突な胸の痛みに気を失ってしまう男性。
通りかかった僧侶は、胸のアザを見て、お寺に連れて行きます。
男性が目を覚ますと、和尚が話し始めます。
「変な夢......麻雀創世鬼の悲話でもご覧になったのであろうかな?」
直球すぎにもほどがありませんかね!?
第一話から巻きが入っているとしか思えない展開です。
和尚の話は続きます。
「おお、わしは恐ろしい 、オオトリの図を胸に持つ男との大戦が恐ろしい」
「では和尚、あなたでしたか、この私と対戦する相手とは!?」
「さよう、このわしじゃ」
なんとびっくり急展開。
「わしが勝てば二千二百年昔の出来事があるいは変わるかも そして陳麗の怨念も消えるかも......」
って、和尚が勝たないといけないのかよ!
しかも、語尾が自信なさそう。
そして、対局は後日、となり、主人公は寺を後にするのであった。
............ ...... ... うん、これはヒドい
思わず、そう呟いてしまう麻雀漫画を読んでしまったので、ご紹介でした。
「完」の字と、セミの鳴き声が切ないですね。
「ギャンブル劇画」含め、「劇画タウン」「ガッツ麻雀」の販売は現在準備中です。続報をお待ちください。
グランドカオス 山本
1週間のアクセスランキング
山本と同じカテゴリの記事
カテゴリ
- お知らせ
- 中野店 (54)
- コンプレックス (8)
- 渋谷店 (12)
- サーラ (6)
- 池袋店
- 宇都宮店 (1)
- 札幌店 (9)
- 名古屋店 (12)
- うめだ店 (6)
- グランドカオス (8)
- 福岡店
- 小倉店
月別アーカイブ
- 2018年12月 (6)
- 2018年11月 (8)
- 2018年10月 (6)
- 2018年5月 (21)
- 2018年4月 (25)
- 2018年3月 (23)
- 2018年2月 (23)
- 2018年1月 (29)
- 2017年12月 (29)
- 2017年11月 (27)
- 2017年10月 (27)
- 2017年9月 (28)
- 2017年8月 (29)
- 2017年7月 (28)
- 2017年6月 (25)
- 2017年5月 (31)
- 2017年4月 (29)
- 2017年3月 (14)
- 2017年2月 (12)
- 2017年1月 (30)
- 2016年12月 (30)
- 2016年11月 (27)
- 2016年10月 (25)
- 2016年9月 (30)
- 2016年8月 (30)
- 2016年7月 (29)
- 2016年6月 (28)
- 2016年5月 (29)
- 2016年4月 (27)
- 2016年3月 (28)
- 2016年2月 (25)
- 2016年1月 (29)
- 2015年12月 (27)